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2021年 新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

旧年中は皆様に大変お世話になりました。

新潟県新発田市はだいぶ雪が積もり、雪かきからスタートの新年となりました。

年末は授業授業でバタバタと過ぎ去っていきましたが、今日は朝から子どもを膝に抱っこして一緒に童謡を歌ったり、雪遊びしたり、束の間のんびりと過ごせております。

自分の脳内整理の意味も込めて2020年を振り返ってみたいと思います。

2020の一番の気づきは、決して真新しいものではなく、改めてという感じなのですが、

子どもにとって一番強い影響を与える環境は家庭である、ということです。

つまり、動けなくなったお子さん、理不尽な振る舞いをしているお子さんに対して、

親御さんの価値観が変わると状況は好転するケースが多い、ということです。

この場合の状況の好転とは、必ずしも学校に行き始めるという事ばかりではなく、

お子さんが穏やかさを取り戻し、アルバイトを始めたり、家庭での学習を再開したりということも含みます。

不登校や引きこもりで悩まれているご家庭に私が出来ることは、

一、親御さんとの対話
二、生活習慣に対する提言
三、学習の支援

の三つですが、この中で一番根本的で効果の高い関わりが、一番の親御さんとの対話です。

様々な制限があって一番の関わり方が不十分なまま、二、三だけを行なっていても、その効果は限定的な場合が多いですが、

逆に親御さんとの対話を通じて、何かを感じて頂けて、親御さんの価値観が変化することで、二、三が勝手に後からついてくるというケースは多々あります。

親御さんとの対話の中で私がお伝えしたい価値観は、何かが出来るとか出来ないとかは、あくまでも表面的な価値観であり、

何が出来ても出来なくても、その人の価値は変わらない、ということです。

つまり、人の価値はその機能にではなくその存在にある、ということです。

不登校や引きこもりになるお子さんでよく見かけるケースは、成績優秀で頑張り続けてきたけれど、その頑張りが限界に達して動けなくなる、というものです。

その子は今まで、人の果たす機能によってその価値を評価する、という世に蔓延する皮相な価値観の中で、必死に頑張り続けてきたのかも知れません。

そんな子たちに必要なのは、不安を煽りさらなる頑張りを強要することではありません。

確かに不安感は人を動かしますが、動かし続けることは出来ません

一時は頑張りが効いたとしても、早晩また動けなくなってしまう場合が多いです。

社会を覆う表面的な価値観に自身を適応させるために頑張り続けてきた子どもたちに必要なのは、そのような不安を煽る対応ではなく

何が出来ても出来なくても、自分の価値は変わらないし、自分がそこにいることを喜んでくれる誰かがいるのだ、という安心感です。

その視点から自分を見つめてくれる誰かが、その子にとっての帰る場所、居場所になります。

そして帰る場所、居場所のある子どもは、不安に負けず未知の世界に一歩踏み出していけるようになります。

だから、動けなくなった子どもたちにまず必要なのは、何かあったら帰れる場所、安心して休める居場所です。

そして、親御さんに、その帰る場所、居場所の役割を担って頂けるよう対話を重ねていく必要があると私は考えています。

何が出来ても出来なくても、その子の価値は何も変わらない。

今年もこの価値観の基、仕事を通じて、果たし得る機能によって子どもを評価するような浅薄な価値観に抗っていこうと考えております。

今年もどうぞ宜しくお願い致します。

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