教育や子育ての目的とは何でしょうか?
私の考える目的は、子どもを自立させることです。
私以外にもそのように考える方が多いのではないでしょうか?
たびたび用いられるこの「自立」という言葉ですが、それは具体的にどのような状態をいうのでしょうか?
お子さんを自立させようと、小さな頃から身の回りのことを自分でやらせる、学校の勉強も部活動も頑張らせる、
そういう接し方をされている親御さんも多いと思います。
親からの要求に応えようと、子どもは身の回りのことも、学校の勉強も、部活も一生懸命こなす。
周りからみれば、本当に非のうちどころない「良い子」です。
だけど、そういう「良い子」が、心の中に不安を抱え、寂しさを抱え、ある日心がポキッと折れて動けなくなる。
私はそのような事例がとても多いと感じています。
ここで用いられている自立の意味を言葉にすると、「自分のことは自分で何でもできるようになること」だと思います。
だけど、「自分のことは自分で何でもできるようになること」を目指した結果、
心が折れて動けなくなって、周囲との関係性を持てず、自分の殻に閉じこもってしまったのなら、
それは自立ではなく、孤立というのではないでしょうか?
「自分のことは自分で何でもできるようになること」が自立ではなく孤立であるとしたら、
自立とは一体何なのでしょうか?
続きます。