「私が悪かったんです、、、。」
以前、お子様の不登校で悩むお母様から、こんな風に言われたことがあります。
皆と同じようにふるまえず苦しんでいるお子さん。
そのお子さんを思う気持ち故の自責のお言葉だったのかもしれません。
=自分を責めること=
過去を思い返して、どうしてあんなことをしてしまったのだと自分を責めること。
私がよくしてしまいがちなことです。
知らず知らずのうちにやってしまうことです。
過去を振り返って自分自身を責めているうちに、どんどん自分で自分の活力を奪っていた、自分で自分を追い詰めていた。
私にはそんな経験があります。
=子どもが親に望むもの=
私の家庭は両親共働きで、父も母も大変忙しい人たちでした。
仕事が終わって帰ってくると、家の中で疲れた表情を浮かべている。
そんなことの多い家庭でした。
そのような時、私は本当は親に聴いてもらいたい辛い気持ちがあっても、
その気持ちは表に出さず、家の中の沈んだ雰囲気を和ませようと、
わざと明るくおどけて見せることが多かった気がします。
そうすることで、きっと私は両親に笑顔でいてほしかったのかもしれません。
子が親に望むもの、親が子に望むもの。
実はそれは同じなのかもしれません。
子どもが親に臨むもの、それは親御さんの笑顔ではないでしょうか。
=後悔と反省=
自分自身の過去を振り返ったときに、
今の自分から見れば本当に未熟で至らないことばかりやっていた、
そんな気持ちになることが多々あります。
と同時に、その時々で、自分に出来うる最良の選択を積み重ねてきたじゃないか。
そう自分を労ってあげる自分もいます。
そしてよりよく生きるために、改めるべきは改めていこうと思う自分も。
後悔とは、過去を振り返って悔いること、自分自身を責めること。
反省とは、過去を振り返って、自分自身の振る舞いの中に改善点を見出すこと。
後悔は人から生きるエネルギーを奪いますが、反省はより良く生きるためのエネルギーになります。
ほんの僅かかもしれませんが、昨日の自分よりより良く生きていけるよう、
後悔ではなく、反省を重ねていける自分であろう、そう思います。
=労うこと=
自分で自分を責めることで、人はエネルギーを失っていく。
子どもたちが望んでいるもの、それは親御さんが笑顔でいてくれること。
そうであるならば、過去を悔いてじぶんを責める親御さんの姿に、きっと子どもたちは心を痛めることでしょう。
過去を悔いて自分自身を否定するではなく、改めるべきは点は改めるという視点で自分自身を振り返ること。
そして日々を精一杯生きる自分自身に労いの言葉をかけること。
ご自身にそのように優しさを持って接することで生まれる心のゆとりが、お子さんの辛さを受け止める受け皿となり、
ゆっくりゆっくりかもしれませんが、お子さんの中に立ち上がる力が満ちていくきっかけとなるはずです。
どうぞご自身を責めずにいてくださいね。