反省の方法 ~それは事実か解釈か~

夜の授業を終えて家路につく道すがら、車の窓を開けるとあちらこちらからカエルの鳴き声が聞こえます。

代掻きと田植えを終えた田んぼから聞こえてくるカエルの鳴き声です。

人によってはうるさいと感じるのかもしれませんが、私は田舎で生まれ育った人間なので、子どもの頃からこの鳴き声を聞きながら育ちました。

大人になった今でも、春になってこのカエルの鳴き声を聞いていると、とても安らいだ気持ちになります。

「三つ子の魂百まで」というのは、本当にその通りですね。

私はこれからも春が来るたびにこの鳴き声に安らぎを感じるのだろうと思います。

少雪の影響を受けることなく今年も豊作に恵まれますようにと願っています。

 

前回のブログでは、

・反省とは、客観的視点から自分の過去の振る舞いを振り返り、改善点を見出しそれを現実に反映させること

・起きた出来事を記録し、それを読み返すことで客観的視点から自分の振る舞いを振り返ることが出来ること

という内容を綴りました。

反省の方法 ~本当にそこにリンゴはあるか~

もちろんただ、出来事を記録するだけでも良いのですが、より客観的な視点を得るためには、記録の仕方にはコツがあります。

ここまでが前回の内容です。

今回は、より客観的視点を得るための出来事の記録の仕方について綴ります。

 

例えばある日、こんなことがあったとします。

<ケース1>

職場の同僚の何人かが、向こうの方でヒソヒソと話をしている。

自分の悪口を言われているのではないか、と感じてすごく嫌な気持ちになった。

<ケース2>

朝、子どもに「おはよう」と挨拶をしたら、返事が返ってこなかった。

無視されたように感じて、怒ってしまい喧嘩になった。

ケース1、ケース2のような出来事があって、それを記録したとします。

確かにこれらは一つの出来事なのですが、さらに三つの段階に分けることが出来ます。

三つの段階、それは、事実、解釈、行動または結果の三つです。

 

ケース1で言えば、このように分けられます。

事実:同僚が向こうの方で、ヒソヒソ話をしている

解釈:自分の悪口を言っているのではないか

結果:嫌な気持ちになる

ケース2は以下のようになります。

事実:朝、子どもに挨拶をしたら返事が返ってこなかった

解釈:自分を無視している

行動:腹が立って喧嘩になる

先日の記事と関連づければ、この「事実」とは客観のことであり、「解釈」が主観です。

人は誰でも自分自身の主観から完全に自由になることは出来ないのですが、この主観、つまり解釈が、起きた出来事を、事実のままに客観的に見ることを邪魔するのです。

起きた出来事をただ記録するだけでは、それが誰の目にも客観的な事実なのか、自分の解釈が介入し事実と主観が混然一体となった自分自身の創作物なのか、を判別することはできません。

しかし一つの出来事を、事実、解釈、行動または結果の三要素に分類することで、

自分の解釈がその行動や結果を引き起こしていること、そしてその出来事に対して別の解釈の余地があること、そしてその別の解釈を採用していれば別の行動または結果に繋がっていたこと、

これらのことに自覚的になることが出来るのです。

先ほどのケース1で言えば、自分以外の誰かの噂話をしているのかも、という解釈もあり得ますし、ケース2で言えば、お子さんがなにか他の考え事をしていて聞こえていなかった、という解釈もあり得ます。

このような別の解釈をしていたら、嫌な気持ちになる、とか、腹を立てて喧嘩になる、とは別な行動が起こったはずです。

 

ただ起きた出来事を記録するだけでも、それなりに客観的な視点を得ることはできるのですが、

このように起きた出来事を、事実、解釈、行動の三要素に分類するだけで、起きた出来事を、自分の主観と客観に分けることが出来るので、より客観性を獲得できるようになります。

そして、その三つの段階に分けた記録を後から読み直すときに、自分が事実に分類し客観的であると思い込んでいたことの中にも、まだ自分の主観が混入していることに気が付き、より客観的視点から自分の、解釈と行動の傾向性を振り返ることが可能になります。

そして必要とあれば、その傾向性を自分の意志で変えていくことも可能になります。

つまり、過去を振り返り自分の振舞いの中に改善点を見出し、現実に反映させるという、「反省」が可能になるということです。

 

今日の内容のまとめです。

・起きた出来事を、事実、解釈、行動または結果の三つに分類し記録する。

・三つに分類し記録することで、自分自身の事実に対する解釈と行動の傾向性を自覚することが出来る。

・その後、記録を読み返すことで、記録したときには客観的事実であると思えたことの中にも、自分の解釈が混ざっていることに気が付き、より客観的に振り返ることが出来る。

ご自身の振る舞いを客観的視点から振り返る際に、ぜひ試してみて頂きたい方法です。

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