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自立は依存を通じて果される

前回、前々回のブログでは、

・自立とは、何でも自分で出来るようになることではない。それは自立ではなく孤立に繋がる。

・自立とは、適切な時期に十分に受け容れられ甘えられるという依存体験の後に初めて果されるものである。

・自立とは相互依存的な人間関係のネットワークに身を置いて生きていけるようになることである。

という内容を綴りました。

人は心の中に安心感があって初めて、不安な外の世界に一歩足を踏み入れようと思えるものです。

周りの期待に応えようと、部活も学業も今まで一生懸命頑張ってきたけれど、

ある日を境に心がポキっと折れて動けなくなり不登校になる子どもたちがいます。

もしかしたらその子たちは、心の中に不安を抱え、

それを打ち消すために頑張ってきたけれど、もうこれ以上頑張れず燃え尽きてしまったのかもしれません。

そんな時、周りの大人がその子のためにしてあげられる事とはなんでしょうか?

学校に行かないと大変なことになると脅して不安にさせる事でしょうか?

嫌がる子どもの手を引っ張って無理やりにでも学校に連れていくことでしょうか?

もしご自身が同じ立場なら、何を必要としますか?何をしてほしいですか?

気持ち一杯になって動けなくなった子どもたちにまず必要なのは休養です。

安心感をもてる場所で休ませてあげてください。

自立とは、十分な依存を通じて果されるもの。

動けなくなった子どもたちに必要なのは、自立を促すことではなく、一先ず依存させてあげることです。

心の中に安心感があるからこそ、人は今いる世界から一歩踏み出してみようと思えるのです。

今動けなくなっている子たちだって、ずっとこのままでいいなどとは決して思っておりません。

ゆっくり休ませてもらう依存体験を通じて、自立心が芽生え立ち上がっていった事例を、

私はこの仕事を通じていくつも見てまいりました。

だから今は、どうぞ子どもたちを休ませてあげてください。

「今まで一人で頑張ってきたね」と、どうぞ労ってあげてください。

続きます。

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